2018年05月16日
工事は赤土と水との闘い
ブルンジでの道路工事(その3)・工事は赤土と水との闘い
ブルンジでの工事は総じて、赤土と水との格闘でした。道路脇の法面を成形するのに、グレーダーを用い表土を表面の雑草とともに剥ぎ取れば、ラテライト泥土が現れ、雨が降れば、“水みち”を作って崩壊を繰り返す。また。道路脇に作った側溝で、雨水が特に集まる部分は、コンクリートで “U”型側溝を構築しましたが、大方は素掘りの側溝でした。この素掘の側溝も流速が早い部分は、道路側に盛ったラテライトを浸食し、道路側を破壊して行く。これに対して、落差工のような小さい木杭を打って、流速を落とす。あるいは横断側溝を作って、水量を減じる等の対策を取りました。
そして、壊される毎、その部分を観察し、工夫し改良するといったことを繰り返しました。硬いもので補強すれば、その前後の取り付け部分が壊される。水は弱い所を探して壊す。土木は水と戦う学問かと思います。限られた予算の中、良い工作物を作るということは、自然の力を良く観察し、抑え込むというより、いなすといった方が良いと感じた現場でした。